Sukkertoppen(372m)
Sverdruphamaren(433m)
Spitsbergen(スピッツベルゲン島)の由来はドイツ語のSpitz(とんがった)Bergen(山々)に由来する。その名の通り、この島は、特にロングイェールビンからの眺めは、入り江を除くと、見渡す限り山だらけだ。
ロングイェールビンの街のすぐ裏にも標高300~500mぐらいの山(丘)がいくつかそびえている。
観光客はもちろんのこと、地元の人も散歩がてら頻繁に上っている様子が街からも見える。
今回登ったのはSukkertoppen、日本語に直訳すれば「砂糖のてっぺん」と名の付いた小山だ。
ショッピングセンターの川を挟んだ対岸の一番東にある山である。
どこからでも登ることはできるが、雪が残るときは舗装された道路を住宅街に沿って歩いていくと浄水場に突き当たり、道の終点になったこの場所からが登りやすい。
まずは、炭鉱のリフト跡があるなだらかな斜面を登っていく。このあたりは雪解け直後はコケが水を吸ってスポンジのようになって気を付けないとハマる。雪解けが進んでいたころにはお花畑が美しい草原だ。天気が良ければ、街を見渡しながらここでゆっくりするだけでも気持ちがいい。
10分ほどで歩くと、道はやや険しくなり、ひらべべったい岩の量が多くなってくる。
上を見上げて、段になって見えるところまで上がれば半分は終わり。
こんな石が積み上げられたポイントにたどり着く。ここで少し休憩。景色もさらに良くなる。
頂上に行くというこだわりがなければ、ここまででも自分的には十分満足だ。
ここから先はさらに多くなるがれ場、急斜面で歩くのに神経を使う。
私はがれ場の上を歩いたが、雪があるときはアイゼンがあれば、雪渓の上を歩くのがいいのかもしれない(ノルウェー人はそのルートが多い)。ただし日によっては雪がかなり固くなるので注意が必要。
この歩きにくい道を15分ほど行けば、最後は歩きやすい道になり頂上だ。
反対側には学校やNybyenの街がすぐ近くに見える。
頂上にはノルウェーの国旗がたなびいている。
とても広い大地になっているのでゆっくりとするのも良し。大地の上をかけまわるのも良し。
このルートを通ってきたものではないと思うが、この場所にはトナカイの足跡と糞もあった。こんな場所にやってくることにちょっと驚いた。
また、急斜面のがれ場にはほとんど見られないが、頂上には植物も結構見られた。
ただし、高いところに来たからといって特別違う植物は目につかなかった。そもそも、この島では高山植物が平地で見られるからだ。
私は決して登山が達者ではないが、時間の目安としては登り1時間、下り50分。
気軽にハイキングするにはちょうどよい疲労感だ。下山後にゆっくりと浸かれる温泉がないのがちょっと残念だ。
がれ場が多いので、下りも疲れる。ちなみに私は2回コケた。
靴はトレッキング用のしっかりとしたものがいいだろう。あとは、岩場なので軍手か手袋をつけるのと便利。
忘れてはならないのは、この島はホッキョクグマがいる場所だということだ。
人によっては犬を連れたり、銃を所持して登る場所である。
何が起きても自己責任。
ガイドを付けたツアーもあるので、そういったものに参加して挑戦するのもいい。
見える範囲は小さなロングイェールビンの街だが、海も山も湿地もすぐ近くにある。
そして季節はめまぐるしく変わり、それぞれの場所の移り変わるさまは見逃せない。
ここでの暮らしは何もないようで、いくらでも楽しめる資源がある。
そして、時間は長いようであっという間だ。
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