14.6.14

花開く頃*スピッツベルゲン島

天気:曇り、ときどき雪 気温:0~2℃ 風:強
時間:11:00~13:00
場所:Longyearbyen~Nybyen
 
 
スピッツベルゲン島は他の北極圏の島に比べると植物の種類は多いのだそうだ。その数164種。
 
私がここにやってきた5月上旬はまだ雪が多く残っていて、とても花など咲いていなかったのだけれど、2週間前あたりから雪の解けるスピードが速くなり、麓の方はほぼ雪はなくなった。
寒冷地のために高山の植物が平地でも見られるという話を聞いていたので、来た時から花探しに行ける日を待ってソワソワしていたが、ようやくその日がやってきた。
 

Cassiope tetragona(イワヒゲの仲間)

Saxifraga oppositifolia(ユキノシタの仲間)
 
Oxyria digyna(タデの仲間)
 
未同定
 
Draba spec(アブラナの仲間)

Ranunculus nivalis(キンポウゲの仲間)

先週、ロングイェールビンの町中でも、Saxifraga oppositifoliaOxyria digynaが咲いているいているのを見つけていたが、この散策ではこの他にも上の花を見ることができた。
おそらく、どの花もまだ開花したばかり。白夜なので花のシーズンがどれくらいの期間なのか分からないけれど、これからはどんどん花が咲き誇る季節になるのだろう。

ここスピッツベルゲン島のあるスバールバル諸島はツンドラ地帯と呼ばれるところだ。
つまり大きく成長する植物は生えていない。木は一本も生えていない。
地面の大部分は、雪解けとともにいたるところを絶え間なく流れる水によって潤されて、コケ類に覆われている。
コケも含めて、これまでの季節に色のなかった島を植物たちが一気に染め上げていく。
そのひっつひとつの色は控えめだけれど、それらが一体となって私たちに見せる大地の絨毯は、この最果ての北のエネルギーを感じさせられる本当に美しい景観だと感じた。
 
 

 

 
花を探すのがメインだったが、スバールバルライチョウに5羽であったので載せておく。
まだ、冬羽の白いものが3羽と夏羽のものが2羽。
先週もNybyenでスバールバルライチョウを見たので、このあたりでは密度が高いのかもしれない。
飛ぶときはたいてい独特の鳴き声を発しながら飛んでいるので(飛んでいるときはそんなにカッコよくない!)、遠くからでもよくわかる。
それにしても、夏羽の方のは景色と同化してとても見つけにくい。
 
初めて見るまでは日本のライチョウと同じように高地に行かないと見られないと思っていたけれど、どうやらこの島ではどこでも普通にいるようだ。
 
スバールバルライチョウを除いて、この島の鳥たちはすべて渡り鳥である。
また後日載せようと思うが、海辺の鳥たちも日々その種類と数を増やしている。
 
 
 
この島にも命が輝く季節がやってきている。

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