上空からのドゥブロヴニクの眺め
クロアチアで最も有名なリゾート地といえば、ここドゥブロヴニクだろう。
街に足を一歩踏み入れれば、それが間違いのない事実、
そして同時に、今最もホットな場所であることもよくわかる。
ダルマチア地方のクロアチアの飛び地であるドゥブロヴニクは14世紀から16世紀にかけて海洋国家として繁栄を極めた街だ。
城壁でぐるりと囲われた街全体が世界遺産になっているが、
1991年のクロアチア独立の際の内戦によって8割がた街は消失、大部分はその後に作られたものだそう。
以前は歴史が古い割に妙に綺麗な石造りの街並みを見ると、
観光地化のためにするなんて嫌な感じだと思っていたけれど、
最近はかえってその美しさに、これを壊した戦争のもつ広大なエネルギーの恐ろしさや、
石の下に眠るたくさんの人の魂を痛いほど感じるようになった。
そう意味ではいくら美しくても、ただのテーマパークとは違うなと思う。
今も昔も海の色は変わっていないのかな、と思いながら城壁の間から海辺に出ると
9月に入ってもまだ暖かい海で泳ぐ人々の姿をたくさん見つけた。
とても広く見える海だけれど、ヨーロッパの国の間だけに広がる地中海。
今はこんなに穏やかだけれど、この海の下には様々な歴史が眠っているんだろう。